親から子へ、子から孫へ受け継がれる技術と伝統
山ぶどうの籠バッグ
山ぶどうの籠バッグについて
東北の山奥深くで採れる「山ぶどう」の蔓を編んで作られた籠バッグ。
近年日を追うごとに人気が高まっている品物でもあります。
その編み方も様々で、オーソドックスな「あじろ編み」や時間がとても掛かる「花編み」、ランダムに蔓が入り乱れるような「みだれ編み」などがあり、その他にもオリジナリティ溢れるデザインの籠バッグが数多く世に出ています。
この「山ぶどう」の蔓は基本的には人が立ち入らないような山の奥深くに自生しており、採取は困難を極める作業です。
(クマ除けの対策が必要な程で、まさに命がけです。)また採取できる時期も、水分を多く含んだ梅雨の時期だけ。
作家さん自らが採取に出ることも多く、制作までを一貫して作業をされている作家さんもいらっしゃいます。
山ぶどうの籠バッグの歴史
「伝統的工芸品」に指定された奥会津の編み細工。山ぶどうを使って作られた籠バッグも編み細工の一つです。
日本でも有数の豪雪地帯でもある奥会津では、農作業ができない冬の間の家族全体の作業として独自の生活文化を築き上げました。
元々は農作業や家事、山での仕事などに使う籠やざるとして作られていました。その原型は縄文時代までに遡ります。福島県の三島町にある遺跡からは数多くの籠類が出土しています。2000年以上もの間、その技術と習慣は脈々と受け継がれているのです。
使う人が育てる山ぶどうの籠バッグ
山ぶどうの籠バッグの魅力は、何と言っても使う程に味と艶が出て馴染んでいく点にあります。
蔓がとても丈夫でしっかりとした手入れをしていれば、150年は使えると言われています。
編んでから100年以上経過しているバッグも数多く存在します。
(和雑貨専門店「四季彩堂」でも取り扱いがございます)
また使い込むほどに出てくる黒く光る艶。山ぶどうの籠バッグを長年使い続ける楽しみの一つでもあります。
使用上のご注意
馴染む前の作りたての籠バッグは、皮のはがれなどがあり洋服などが引っかかる場合がございます。
使用していくうちに馴染んで表面が滑らかになってきますが、それまでは十分にご注意ください。
自然素材から作られた籠バッグは湿気を嫌います。
しっかりと保存をするというよりも、風通しの良い場所に置きインテリアとして楽しむことをオススメします。
また持ち手が緩んで来たり切れてしまったりした場合には修理が可能でございます。
底部分の擦れや、ひごの割れなども修理が可能な場合がございますので、お気軽にご相談下さい。
(当店でご購入された商品に限ります。)
使い込むほどに、馴染んでいく山ぶどうの籠バッグ。
時が経てば経つほど味わい深くなり、使う人がどのように使ってきたかが一目で分かる品物でもあります。
10年後、30年後の籠バッグがどのようになっているかを楽しみながらお使い頂けます。
山ぶどうの籠バッグと共に過ごす毎日を始めてみませんか?