進化し続ける和雑貨・がま口の昔と今。
日本の財布と言えば「がま口」ではないでしょうか?
和服に良く合い、日本人には昔から親しまれてきた和雑貨のひとつでもあります。
今日はそんな「がま口」のルーツを探ってみたいと思います。
がま口は日本で生まれたものではなかった??
実はがま口は日本で生まれたものではなく舶来品のひとつだったとされています。
100年以上も前の明治時代、当時商人だった山城屋和助がフランスから持ち帰ったものが始まりとされています。
ではなぜ山城屋和助はヨーロッパへ出向いたのでしょうか?がま口を仕入れるため?
明治時代ですからそんなことはありません(^_^;)
政府からお金を借りて軍用品を納入するという目的の元ヨーロッパへと向かうのですが、この山城屋はいわゆる「遊び人」。
ヨーロッパで散々遊んだ挙句、日本に呼び戻されたという結末に終わっております・・・。
話は脱線してしまいましたが、その山城屋が日本へ持って帰ってきた牛革や鞄を模倣して作られたのが、現在のがま口のルーツであると言われています。
なぜ「がま」口なのか?
それではがま口の「がま」とは何のことでしょうか?
その名の通り口金を開いた形が「ガマガエル」に似ていたから、という単純な理由が有力とされています。
がま口を上から見た時の形が「ガマガエル」に似ているというお話もありますが、どちらにしろ「ガマガエル」が由来のようです。
「かえる」という生き物自体が、縁起の良いものとして親しまれてきました。
金運を上げる「ガマガエル」の口、そんな意味も込められているのかもしれません。
最近のがま口は?
がま口の口の部分「口金」ですが、一番最初はとても高価な「真鍮(しんちゅう)」が使われており、職人が作るものだけを使用していたため貴重なものとして扱われていました。
その後は安価な金属が使われるようになっていき、広く大衆に伝わっていったとされています。
その後は擬革の生地が広まったことから始まり、戦後の発展もありナイロンやビニールの素材のがま口も登場するようになりました。
今では縮緬や帆布といった素材が主に使われ様々な柄のがま口がデザインされています。
『がま口は小銭入れが主流』という考えから脱却し、現在では小銭入れはもちろん、各種ケースや長財布、バッグやポーチに至るまで幅広く制作がされています。
今もなお、デザインや形を現代に合わせるべく進化を続けています。
和雑貨わらいやでも伝統的ながま口を始め、現代にマッチした面白いがま口をどんどんご紹介させて頂きたく思います!
以上、店長ひらたつでした!
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