南部鉄器の歴史。
南部鉄器の始まりは今から約400年ほど前までさかのぼります。
茶道に精通していた当時の南部藩主が京都から釡師の初代仁左衛門清行を招き、黒木山の鉄、北上川の砂鉄を用いて、茶の湯釜を作らせたことがその始まりとされています。
またそこからおよそ100年後、使い勝手が良い湯沸しということで三代目仁左衛門清尊が作ったのが、初めての南部鉄器・鉄瓶ともされています。
歴代の藩主により強く守られてきた南部鉄器の伝統。
しかしながら第二次世界大戦では軍需関連品以外の製造が禁止され、それに伴い職人も激減してしまいました。
さらに追い打ちをかけるように、ガスの普及、生活の変化などからアルミなどが代替品として出回るようになり、いつしか南部鉄器が生活から消えていってしまうようになってしまいました。
しかし現代では、生活環境が見直される中で茶道具などの伝統工芸品の他、急須などの実用的な生活用品として南部鉄器にスポットが当たってきています。
現在では入手が困難なものもあるくらいです。
健康を考えたり、またインテリアとしての人気が高まっているのもその要因の一つと言えます。
現代風にデザインをマッチさせたもの、伝統を守りつつ進化を続ける「南部鉄器」の今とこれからが楽しみです。
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