元気いっぱい!陶器の産地!~信楽焼編~
陶器で有名な産地と言えば「六古窯(ろっこよう)」と呼ばれる[信楽焼][備前焼][丹波焼][備前焼][瀬戸焼][常滑焼]の6つの産地ではないでしょうか?
以前、和雑貨専門店 四季彩堂のブログ「日本六古窯とは?6つの産地」でも場所の紹介をさせて頂いたことがあります。
当店でも取り扱いの産地や商品がどんどん増えておりますので、今日は産地ごとの焼物や作り方の特徴についてご紹介していきたいと思います!
第一弾は「信楽焼」についてです!
・信楽焼(滋賀県甲賀市信楽町)
奈良時代からおよそ1250年続く日本最古の古窯で、中世に掛けては茶器として利用されてきた記録があります。
茶文化の中心・京都や奈良から近く、また近くの丘陵からは良質の陶土が採れること、また信楽の土は耐火性に優れるため普段使う湯呑などの小物から壷などの大物まで、幅広い大きさの陶器を作るのに適していたことが陶器の一大産地として発展した大きな要因でもあります。
信楽焼には絵付けされているものが比較的少なく、その分釉薬が多かったりと飾り気がなく素朴な味わいを楽しむことが出来るのが信楽焼の特徴です。
また登窯や窖窯での焼成によってできあがる「火色」からは、陶器ならではの温かみをとてもよく感じ取れます。
自然釉による「ビードロ釉」や「焦げ」などの独特な味わいも信楽焼ならではです。
・信楽焼と言えばたぬき!
信楽焼の産地に行くと、地元の陶器店には大小様々なたぬきが並んでおり、民家にも必ずと言っていいほど軒先にたぬきの置物が置いてあります。
「信楽焼と言えばたぬき」と定着しだしたのは昭和26年から。
昭和天皇が信楽行幸をされた際に日の丸を持ったたぬきを沿道に並べて歓迎をしました。
この様子が報道され、信楽焼のたぬきが有名となり定着したと言われています。
・信楽焼のたぬきが誕生したのは明治時代
信楽焼で最初にたぬきを作ったのは藤原銕造という陶芸家だと言われています。
京都の清水焼の窯元で11歳の時からろくろをひいていた藤原銕造は、ある月夜の晩に「ポンポコポン」と腹鼓に興じていたたぬきを見て、その姿にたいそう魅せられました。
その姿を何とか焼物で作り再現しようと、清水焼よりも窯の大きな信楽でたぬきの制作に没頭しました。
最初の内は野性的でとがった部分が多かったたぬきですが、発送時に割れないようになど様々な改良を重ね現在の丸く愛嬌のあるたぬきへと定着していったのです。
・縁起物のたぬき
福を招くという縁起物のたぬき。
「八相縁喜」と呼ばれ、たぬきの体の各場所がそれぞれ縁起を表していると言われています。
①笠・・・思いがけない災難に備え、普段から準備
②大きな目・・・周囲を見渡し気を配り、正しい判断が出来るように
③笑顔・・・お互いに愛想よく
④徳利・・・人徳を身につける
⑤通い帳・・・信用が第一
⑥大きなお腹・・・冷静さと大胆さを身につけよう
⑦金袋・・・ずばり金運
⑧尾・・・何事にもしっかりとした終わりを
信楽の民家には必ず1つは飾ってあるたぬきの置きもの。
機会があったらぜひ一度訪れてみるのもいいかもしれませんね!!
以上、店長ひらたつでした!!
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