石川県がほこる山中塗について。
石川県といえば九谷焼などが有名かとは思いますが、漆器の一大産地としても有名であります。
石川県には3つの有名な漆器の産地があり、「木地の山中」「塗りの輪島」「蒔絵の金沢」と称されています。
お椀などの丸い木地をろくろで挽く、「轆轤挽物木地」の分野では山中塗は職人の量・質ともに他の産地をしのぐものがあります。
木が育った方向に沿って木をくりぬく「縦木取り」という独自の技法は、薄くても変形が少なく割れにくいことが特徴です。
また細かい筋を木地に入れていく「加飾」の技術は十数もの技法があり、どれも職人がなせる業ばかりです。
材質・木目を生かした加飾挽や、塗りに蒔絵などの美しさが加わり、より優雅で親しみやすい味わいがあります。
・山中塗の歴史
山中漆器は安土桃山時代、山中温泉の上流20km程の「真砂」という集落に、越前からの木地師が移住してきたことが始まりです。
その後は「塗り」や「蒔絵」などの技術を各産地から導入し、茶道具や土産品として発展していきました。
現在では伝統的な漆器産業だけにとどまらず、合成樹脂や化学塗料をどこよりも早く導入し、低価で様々なデザイン・大量生産化により著しい成長をとげ、漆器の一大産地へと飛躍的に発展をしていきました。
木目を生かし、機能的かつデザインに優れた山中塗。
ぜひ生活の一部に取り入れて、日々の暮らしの中でお使いください。
以上、店長ひらたつでした!!
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