和雑貨専門店「四季彩堂」がお勧めする 遠州綿紬 です。
遠州綿紬
◆【遠州綿紬(えんしゅうめんつむぎ)】とは?
「遠州綿紬(えんしゅうめんつむぎ)」とは、布に温かい風合いが出るような糸を使用して静岡県の遠州地方で作られる、柔らかな質感の織物です。
江戸時代の農家の冬仕事として始まったことがルーツとされています。遠州地方は温暖な気候と豊かな自然に恵まれていたことから、三河・泉州にならび綿の三大産地とされていました。
◆遠州綿紬の歴史
農家の冬仕事として始まった遠州綿紬の生産ですが、江戸時代末期から明治時代にかけて生産が事業化されていきました。この事業化には「小山みい」という女性の存在が大きく、一大産業に成長させるきっかてとなりました。量産がされていくにつれ、品質の低下などの問題が出てくるようになりましたが、みいは協同組合を作り品質と販売力の向上に大きく貢献をしました。彼女は「遠州織物の母」とも呼ばれています。
遠州綿紬はその後、トヨタの創業者である「豊田佐吉」が発明した自動織機により、さらに大きな発展を遂げていきました。こうして浜松は日本でも有数の繊維産業の盛んな街へとなり、その技術は楽器やオートバイ、自動車産業へとつながっていきました。
しかし近代に入ると化学繊維の普及や、海外での生産が増えてくるにつれ遠州地方の織物産業は衰退の一途をたどってしまいます。
しかし現在では「遠州縞プロジェクト」など浜松各地でブランディング化の動きが見られ、徐々に日本全国に広まりつつあります。